コンサルティング事業 2019.11.21

ブランドとコンセプトのシーソーゲーム

どうも等身大の愛情でブランディングに挑んでいるのに、世間は暗い話題ばかりに感じる木下です。
今回は、とある方に「コンセプトって何?」と聞かれ、はて何だろうかと思い考えてみました。

今日のお話し

突然ですが、ネスカフェゴールドブレンドのCMでの「違いが分かる男」はご存じですか?

ダバダーダバダーという音楽と共に、熊川哲也氏や野口健氏、大沢たかお氏がコーヒーを飲むCMでしたね。このCMの狙いとして、ネスカフェを飲む人は違いが分かる。つまり、ネスカフェは、他のコーヒーとは一線を画すものであるというブランドイメージの訴求を行っています。

サービスの検討を行う際に、「サービスブランドとして30代男性をターゲット層としてプロモーションしていく」、「コンセプトは一晩で痩せるです。」などの様に、ブランドやコンセプトについて議論されるケースが多々ありますよね。

あなたは、ブランドとコンセプトの「違いが分かる」人ですか?

今回は、「違い」が分かる人になるために、ゼロベースでブランドとコンセプトについて考えていきたいと思います。

ブランド、コンセプト、そしてブランディングへ

ブランドやコンセプトという言葉は、よく会話の中にも出てくることがあるかと思います。

「〇〇のブランドカラーは「赤」だよね。」「〇〇のコンセプトは「結果にコミット」だよね」

では、「違い」を分かるために、先ほどの会話を入れ替えてみましょう。

「〇〇のコンセプトカラーは「赤」だよね。」「〇〇のブランドは「結果にコミット」だよね。」

なんだか違和感を感じませんか?この言葉の印象のの違いは一体何なのでしょうか?まずは、一般的な定義から見てみましょう。

ブランド(英: brand)とは、ある財・サービスを、他の同カテゴリーの財やサービスと区別するためのあらゆる概念。当該財サービス(それらに関してのあらゆる情報発信点を含む)と消費者の接触点(タッチポイントまたはコンタクトポイント)で接する当該財サービスのあらゆる角度からの情報と、それらを伝達するメディア特性、消費者の経験、意思思想なども加味され、結果として消費者の中で当該財サービスに対して出来上がるイメージ総体。
Wikipediaより引用
概念(がいねん)は、命題の要素となる項が表すもの、あるいは意味づけられたものであり、言い換えれば、それが言語で表現された場合に名辞となるもの。 人が認知した事象に対して、抽象化・ 普遍化し、思考の基礎となる基本的な形態となるように、思考作用によって意味づけられたもの。
Wikipediaより引用

これらの定義を要約・解釈してみましょう。

ブランドは、ある商品・サービスからユーザーが受け取るイメージ

コンセプトは、ある商品・サービスに対して作り手がユーザーに持たせたいイメージ

つまり、商品・サービスのイメージに対して受動的なものがブランド、能動的なものがコンセプトといえそうです。では、ブランドと同程度よく聞く「ブランディング」とは一体何なのでしょうか。

ブランド+~ing=ブランディングとすると、ユーザーが受け取るイメージに対して何か働きかけを行うものととらえられそうです。これをもって改めてブランディングを以下の様に定義してみます。

ブランディング = ブランドをコンセプトに引き寄せる行為の集合

ここまでで、ブランドとコンセプトの違い、そしてブランディングという言葉の意味はなんとなくわかってきましたね。

コンセプト、ブランド、ブランディングの「繋がり」

さてここからは、コンセプトを私なりの解釈で定義し、ブランドやブランディングについて紐づけて(ストランドして)いきましょう。

再確認すると、コンセプトは、ある商品・サービスに対して作り手がユーザーに持たせたいイメージでした。言い換えると、コンセプトは「どんな価値をユーザーに提供し、どのような体験を通じてどういった「イメージ」を持ってもらいたいか」ということになります。

ユーザーの行動変化(購買活動など)させるための前提となる心理変化を意図的に起こす起爆剤=コンセプトだと考えます。

「なんか見た目がいいから買っちゃいました」、「環境にやさしい製品だから応援したくて買いました」こんなことをよく聞きますが、まさにコンセプトによる心理的変容(気持ちの変化)が、行動の変化(手に取り買うという行為)を引き起こしている一例ですね。(コンセプトに「共感」したとも言えます)

従って、コンセプトは、「提供価値」と「伝えたいイメージ」で構成されることになります。まず一つ目の提供価値についてですが、一般的に商品・サービスが提供する価値には、二種類あるといわれています。

それは、「機能価値」と「情緒価値」と呼ばれています。

機能価値」とは、その商品・サービス自体が持つ「機能」に価値を感じることです。炭酸水で例えるならば、「喉を潤す」ということが機能価値となります。

一方で、情緒価値」とは、その商品・サービスから受け取る「心理的」な価値です。先の炭酸水の例だと、「さっぱりした気持ちになる」ということが情緒価値にあたります。また「情緒価値」はユーザー受け取るイメージとしても捉えられるので「ブランド」とも言えます。

これらから、コンセプト = 「機能価値」+「情緒価値」+「伝えたいイメージと導けます。

ただこれを見ると、「情緒価値」 = 「伝えたいイメージ」なのではないかという疑問が頭に浮かびます。確かにその通りでもあり、そうではないと考えます。

コンセプト上では、「情緒価値」 = 「伝えたいイメージ」です。ただ実際に商品が発売されたり、サービスが稼働していくと情緒価値は実際のユーザーの受け取り方などに依存するため、変動していきます。

つまり、ある時点では、「情緒価値」 ≠ 「伝えたいイメージ」となる瞬間が訪れます。この時、意図せずキャンペーンが不発になったり、最悪の場合炎上するケースもあるのかなと思います。そうすると、「情緒価値」 = 「伝えたいイメージ」に近づける働きが必要になると考えます。薄々気づいているかとは思いますが、これが「ブランディング」なのです。

これを持って、3つの言葉をまとめてみましょう。

ブランド = 情緒価値

コンセプト = 機能価値 + 情緒価値 + 伝えたいイメージ

ブランディング = (伝えたい想い - 情緒価値)を最小化する行為の集合

WEBサービスUI/UX向上のために意識すること

今回定義したブランド、コンセプト、ブランディングを持ってすると、日々サイト運用の中で発生する改修というのはブランディングとしてサービスブランドとコンセプトの差分を上手く「繋ぐ」ことを行っているといえますね。逆に「繋ぎ方」次第では、改修によりブランドとコンセプトの差分を大きくする波及効果を生み出すことにもなるので、普段からブランディングに関して意識していきたいところです。

最後にまとめ&オススメ本の紹介

よく耳にする言葉でも何となくのイメージで使用してしまうケースが多いですよね。それは、良いことでも悪いことでもなく「楽」なことなんですよね。一度、ふと立ち止まって言葉を自分なりに解釈し定義付けしていくことが言語化能力のトレーニングになるかと思います。

といったところでブランドやコンセプトに関するオススメ本を紹介して幕引きとさせていただきます。

それでは、また。

▽オススメ本
二ューヨークのアートディレクターがいま、日本のビジネスリーダーに伝えたいこと

選ばれ続ける必然 誰でもできる「ブランディング」のはじめ方 (講談社+α新書)

▽引用
Mr.Children「シーソーゲーム ~勇敢な恋の歌~」

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